はじめに
毎日の夕食の献立を考えるのは、見えない家事の中でも意外と重たいタスクです。
「今日の晩ごはん、何にしよう…」と冷蔵庫の前で固まる時間が積み重なると、それだけで疲れてしまいます。
そこで今回は、話題のAI「ChatGPT」に1週間分の献立作りを丸ごと任せる実験をしました。
AIの献立は現実の台所でちゃんと機能するのか?味や手間はどう変わるのか?を検証します。
今回の実験ルール
使用AI:ChatGPT(無料版)
人数:大人2人分
調理時間:1食あたり30分以内
食材:近所のスーパーで手に入りやすいもののみ
バランス:和・洋・中を満遍なく、揚げ物は週1まで
片付け:フライパン1つで作れる日を2日入れる(後片付け節約)
ChatGPTに送ったプロンプト
1週間分の夕食献立を提案してください。大人2人分、30分以内で作れること、近所のスーパーで手に入る食材、和洋中をバランスよく、揚げ物は週1まで、フライパン1つレシピを2日入れてください。各日のメイン・副菜・汁物をセットで。
※プロンプト
プロンプトとは、AIにやってほしいことを伝えるための指示文や質問文のことです。言い換えると、「AIへのお願いやリクエストを書く文章」です。
返ってきた献立(AI提案)
月 鶏の照り焼き/ほうれん草の胡麻和え/豆腐とわかめの味噌汁
火 サーモンのムニエル/グリーンサラダ/コンソメスープ
水 麻婆豆腐(フライパン1つ)/青梗菜のにんにく炒め/中華スープ
木 豚の生姜焼き/キャベツ千切り/豆腐の味噌汁
金 白身魚のホイル焼き/ブロッコリーとコーンのサラダ/ポタージュ
土 チキンカレー(フライパン1つ→鍋に移して煮込み可)/カットサラダ/ヨーグルト
日 オムライス/野菜スープ/フルーツ
「家にあるもので作れそう」「作業が想像しやすい」ラインにきちんと収まりました。
一方で、味付けや分量などは自分で調整が必要です(後述)。
実際に作ってみた感想(良かった点)
1. 買い物がとにかくラク
7日分のメニューが決まっているので、まとめ買いのリスト化がスムーズ。結果として野菜や肉の使い切りがしやすく、食材のロスが減りました。
2. レパートリーが広がる
いつもなら選ばない魚料理や洋食が自然に入って、食卓の変化が出ました。
3. 調理の段取りが上達
30分以内という縛りがあるため、「先にお湯」「先に下味」など段取りが整いやすい。平日は特に助かります。
実際に感じた課題(気になった点)
味付けは自分流の微調整が必要
同じ“照り焼き”でも、甘さ・塩気・とろみの付け方は家庭差が大きい。AI提案は料理名中心なので、味は各家庭の定番に寄せると満足度が上がります。
量と好みの反映
食べる量、辛さ耐性、子どもの好みなどは、**プロンプト(指示文)**に一言添えると改善します。例:「辛味を控えめに」「野菜多め」「ごはん少なめ」など。
1日分のレシピ例(鶏の照り焼き:2人分)
材料
鶏もも肉 2枚
醤油 大さじ2
みりん 大さじ2
砂糖 大さじ1
酒 大さじ1
作り方
1. 鶏肉を一口大に切って軽く塩を振る。
2. フライパンで皮目から焼き、両面に焼き色を付ける。
3. 調味料を全て入れ、弱めの中火で煮絡めて照りが出たら完成。
ポイント 仕上げに火を強めて煮詰めるとツヤ良く絡みます。
買い物リストの作りやすさ
AIの献立は「料理名」で出るため、**材料の共通化**がしやすいのが利点です。
例:鶏もも肉・豚こま・白身魚、玉ねぎ・にんじん・ブロッコリー・キャベツ、豆腐・卵、牛乳・ヨーグルトなど。
同じ野菜を複数日にまたがって使う設計にすると、**余りが出にくく冷蔵庫が片づく**のを実感しました。
プロンプト改善術(次回に活かすコツ)
まで出して:「具体的な分量と手順も併記してください」
好みを明記:「辛味は控えめ、野菜多め、油は少なめで」
在庫を伝える:「冷蔵庫に鶏むね・玉ねぎ・じゃがいもがあります」
アレルギー・避けたい食材:「甲殻類NG、生卵は避ける」
後片付けを軽く:「洗い物が少なくなる手順で」
短い一文を足すだけで、自分の台所事情に寄り添った献立に近づきます。
メリット・デメリットの整理
メリット
献立を考える時間がゼロに近づく(決断疲れの軽減)
栄養バランスとバリエーションが自然に確保される
買い物と使い切りの計画が立てやすい
デメリット
家族の細かな好みや“いつもの味”は自分で寄せる必要がある
料理名だけでは手順が足りない場合がある(その時は「分量・手順も」と追記)

🔷実際にやってみた感想
普段の我が家は、1週間の食費をまとめ買いでだいたい8,000円以内に抑えています。
今回はAIに任せた献立で「5,000円以内」という条件に挑戦した結果、4,872円で収まりました。
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1日あたり:約696円
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1食あたり:約232円(大人2人分で464円)
つまり、いつもの半分近い食費で1週間を過ごせた計算です。
ただし、味付けや家族の好みを反映するためには調味料やアレンジを少し追加したので、完全に5,000円だけで生活したわけではありませんが、それでも普段よりかなり節約できたことが分かりました。
まとめ
ChatGPTに1週間の献立を任せた結果、普段8,000円かかる食費を約4,800円に抑えることができました。
献立を考える負担が減り、買い物もシンプルになったことで、節約と時短の両方を実感できました。
ただし、味付けや家族の好みに合わせる工夫は必要です。AIの提案は「骨組み」として使い、仕上げは自分流に寄せるのがコツだと感じました。
👉 忙しくて献立に悩む方や、家計の節約を意識したい方にはぜひ試してほしい方法です。
次回は「旬の食材だけで1週間」「冷蔵庫の余り物アレンジ」などにも挑戦してみようと思います。
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